示差熱重量分析
示差熱分析
図1のように、炉内に試料と基準試料(基準物質)とを対称的に配置して、一定速度で昇温(または冷却)しながら、試料と基準試料の温度差を測定して、時間に対してプロットすると、図2(b)に示すような曲線が得られます。
この曲線を示差熱分析曲線またはDTA曲線といいます。
昇温過程で試料に融解、相転移、蒸発、熱分解などが起きると、DTA曲線上の吸熱側にピークを生じ、これに対して酸化、熱重合、非晶質の結晶化、結晶歪みの回復などが起きると、発熱側にピークが生じます。
鉄の融点測定が可能な高温タイプ(アルバック理工製TGD-9500、TGD-9800)にお応えできます。
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C.J.:冷接点 F:電気炉 H:試料ホルダー R:基準物質 S:試料 Tp:示差熱電対 A:アルメル線 C:クロメル線 V:試料容器 |
図1 示差熱分析の原理図

図2(a) 温度-時間曲線(加熱曲線)

図2(b) 温度差-時間曲線(示差熱分析曲線)

真空理工製示差熱重量分析装置 TGD-9500

アルバック理工製示差熱重量分析装置 TGD-9800
測定装置 | 測定温度範囲 | 測定雰囲気 |
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真空理工製示差熱重量分析装置 TGD-9500 | 室温~1350℃ | 大気中、不活性ガス中(Ar) |
アルバック理工製示差熱重量分析装置 TGD-9800 | 室温~1550℃ | 大気中、不活性ガス中(Ar) |
熱重量分析
試料を一定温度で昇温(または冷却)しながら、その試料の質量を温度の関数として測定する方法。
装置としてはDTAと同時に測定できるように構成されたものが多い(TG-DTA)。