X線回折(XRD:X-ray Diffraction)




試料は粉体や固体を対象としており、耳かき1杯のごく少量から測定が可能です。

測定によって得られた回折パターンはICDDカードから化合物の形態確認や構造の同定を行っております。

また、Cu管球の他、Co管球を保有しておりますのでステンレスなどの鉄系材料でも有利に測定することが可能です。




【測定原理・測定例】

金属やセラミックスのほとんどは、その構成原子が整然と並んだ結晶を形成しています。

この結晶面に波長 λ のX線を図1に示すように入射させ反射させると、結晶面ABからの反射X線と第2面の反射面CDからの反射X線(ブラックの法則)とでは光路差 2 d・sin θ の違いを生じ、この光路差が波長 λ の整数倍に等しいとき、次式が成り立ちます。


   n λ = 2 d ・sin θ   …(1)

干渉により反射角 θ からの反射X線強度は強くなります。この現象を回折といいます。この関係から反射角 θ と反射X線強度を測ることによって結晶の面間隔 d がわかり、解析により結晶構造が解き明かされます。

反射角~反射X線強度を測定する方法として、現在はほとんど粉末X線回折計(ディフラクトメータ)が使用され、回折線の位置 2 θ と回折線の強度の組み合わせのデータが得られ解析に供せられます。



図1 ブラックの法則の模式図


その他測定例は詳細は技術紹介にも記載させていただいております。
https://www.agne.co.jp/analysis/gijutsu_004.html



【測定装置】


Panalytical製X線回折装置 X'Pert Powder (Cu管球)


Panalytical製X線回折装置 X'Pert PRO MPD (Co管球)

測定装置
Panalytical製X線回折装置 X'Pert PowderCu(銅)管球搭載
Panalytical製X線回折装置 X'Pert PRO MPDCo(コバルト)管球搭載


【測定実績】

土壌、岩石、鉱物、食品異物、ガラス製品、金属化合物